とうもろこし

先日、M化学とアメリカの化学会社が生分解性樹脂で提携することが報じられていた。

生分解性樹脂の一種である「ポリ乳酸(PLA)」というものを使って、
包装用フィルム、容器、農業用資材、繊維製品などに現在は利用しているが、
今後はもっと沢山作って、沢山売って、いろんな方面で活躍させようとのことだ。

こいつがまた一見、利口そうでかなり期待できそうなんだ。

植物に含まれる糖類を発行させてできる乳酸を化学反応させてポリ乳酸(PLA)とやらを作る。
自然から得た糖類だからもちろん自然にもやさしいのさ。
水中や土中で微生物により水や二酸化炭素に分解されるんだ。

だから、これまでの石油製品に比べれば格段と自然にやさしくなったといえるだろう。

が、しかし実はここに問題があった。
植物から糖類を摂取するのにはとうもろこしが一番良いらしいのだが、
知ってのとおり、とうもろこしは遺伝子組み替え作物の代表選手でもある。

毎度毎度、叩かれている遺伝子組み替え作物だが、
実際のところ人体などの生態系についてはほんの少ししか解明されておらず、
ひょっとしたら大きな問題があるかもしれないのだ。

メリットだけばかりを気にして、リスクを気にしない(考えない)のは、
人間のよくある行動パターンだが、
その後でいつも後悔する人間が多いのも事実。

毒素を持たせた(遺伝子組み替えを行った)作物は、
その土壌や、その中の微生物にまで影響を与えるかもしれない。

またその作物の花粉を風邪や、昆虫が運ぶことにより、
人間が考えていなかったところまでに運ばれるかもしれない。

そうするとどうなるか。
除草剤に負けない為の作物を作るはずだったのが、除草剤に負けない雑草ができあがるかもしれない。


こいったリスクばかりを気にしていると、
「ネガティブな人間」と思われるかもしれないが、
これはけして大げさな話ではないのだ。

こういったことから、Patagonia社は当然いち早くPLAを使ったウェアの開発に取り組んでいたが、
今の段階では、従来農法と遺伝子組み替え作物を、加工処理工場で分別することは不可能な点や、
安全性が実証されていない作物を自然に解禁することは環境上得策でないことを理由に、
PLAの採用を見合わせたのです。

今後、「ポリ乳酸(PLA)」が何かと話題を呼ぶことがあると思う。
しかし、これを読んだ方については、
そういった記事、商品を見て素直に支持することはしないで欲しいと思う。

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